読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

1991-2017

Q.「サイドベンツおじさんくさいと言われてしまいます」

スーツやジャケットの後ろに切れ目が1つ・・・ベント、センターベント、シングルベントとも呼ぶ
サイドに2つ切れ目が入っている・・・ベンツ(複数形)といいます。

どうして割れているのか?
由来を考えてみましょう。

イタリアの歴史を遡ると、馬に乗りやすいように作られた、とあります。
別名「馬乗り」と呼ばれています。割れ目が1つのベントを指します。

サイドベンツは、スーツ発祥の地と言われるイギリスに遡れば、剣を抜くときに邪魔にならないよう考案された、とあります。
「剣吊り」と呼ばれます。
諸説あるようで、他には、兵隊が馬に乗る際に裾が突っ張ったり巻き込まれたり、乗馬の邪魔にならないように作られたともあります。

センターベントと比べ、よりアクティブであり、ヒラヒラと風になびき、足が長く見える効果もあります。
パンツのポケットに手を入れてもジャケットが引っ掛かりません(ので様になります)し、スマートな出し入れがしやすいですよね。

つまり、この割れ目は動きやすさを重視して作られています。

A.理想的なイメージに近いものを選んでいただくのが勿論いちばんですが、
お好みのスーツの色柄や、着心地、全体のシルエットを、ぜひ実際に着て見てみてください。


~お客様、スーツにご興味を持ってくださり、わたくしも嬉しいです。~

「切れ目が一つのものがいい」

センターベントでございますね。では、ただいま何点かお持ちいたします
(センターベントのサイズ・色柄(3タイプ)在庫を頭に思い浮かべながらコーナーから持ってくる)

センターベントは、細身で着丈が短めのスーツとの相性が特に良いです。
先ほどご試着いただいたサイドベンツも、細身に作られていますのでご安心ください。
どうぞ、着てみてください(色柄、腕周り、肩周りなど確認いたします)

センターベントは、パンツのポケットに手を入れた時にベントが開いてしまうのがちょっと難点ですね。
いま流行っているのは「細め&短めのスタイルでサイドベント」なんです。
サイドベンツはやはり、ビジネスシーンに適しています。
椅子に座った時などにできてしまうシワや突っ張りを抑え、スーツのシルエットを守る役割にもなっています。
こういった機能性が備わっていると同時に、身体のラインを強調する効果もサイドベンツにはありますよ。


「ベントがないものってあるの?」
フォーマルご礼服や、カジュアルジャケットにはございます。

外出着にはベントがあっても良いのですが、室内着のフォーマルウェアにはノーベントが正しいディテールであると言えます*1
無論タキシードやディレクタースーツにもベント等の切れ込み(スリット)は付きません。*2
すっきりしたシルエット。ドレッシーな印象を与えます。フォーマルの場では機能性はあまり必要ではないのでデザイン重視のスタイルですね。


~もっとお話していいんですかっ。未熟ながらご案内させていただきます。~

現代のスーツにおいての傾向としては、アメリカンスタイルはシングル、ヨーロッパスタイルはサイドが多いようです。
日本はヨーロッパからスーツの影響を受けているんですね。
なので、仰られている「サイドベンツがおじさんくさい」は、スーツが普及して間もないような、だぼだぼのシルエットの印象が強いからではないでしょうか?
現代のスーツは、昔よりグッと細く作られていますからね。今や、スーツのサイズは当店ですと約30種類もあります。*3
そのサイズの中で更に、細身・普通・ゆったりめというふうに、ブランドごとに見てもいただけます。スーツも進化しているんですね。

カジュアルジャケットに於いては「フックベント」というものもあります。


f:id:youreyesclosed:20170304214244j:plain


主にアイビースタイルで用いられたりする。*4

*1:切り込み=切り離す=縁起がよくない。サイドベンツに抵抗があるかたはいらっしゃる。2=ニクぎり

*2:ネット情報。今は、形式がそこまでお堅くない。座った時の折りジワは室内でも気になる。ベント付きの礼服は量販店にもある。

*3:Y体~K体の3~8でカウント。身長サイズ2や9を含めるともっとある

*4:日本解釈のトラッドスタイル。アメリカ発祥。 アイビー・ルック